懐紙作家
懐紙作家とは
茶道の流派である、裏千家・表千家・武者小路千家の総称である「三千家」に出入りした、
「茶碗師」「釜師」「塗師」「指物師」「金物師」「袋師」「表具師」「一閑張細工師」「竹細工・柄杓師」「土風炉・焼物師」
といった十の職家を合わせて「千家十職」と言います。
このように、茶道の世界ではそれぞれの茶道具のジャンルに、職人や作家や名人がおります。
しかし、茶道には欠かせない茶道具のひとつにでもある「懐紙」においてはそういった職人や作家や名人がおりません。
そこで、懐紙原紙のトップメーカーである丸重製紙企業組合で懐紙を製造する辻晃一・辻将之の兄弟が、
「懐紙作家」として懐紙ブランド「KAI」を展開すると共に、様々な懐紙をプロデュース。
懐紙の認知度向上にむけた活動を展開します。
特に丸重製紙企業組合の得意とする「透かし懐紙」において、
透かしのデザインから製作まで行う事ができるのは、世界でも「懐紙作家」の二人のみ。
ぜひ、懐紙作家の二人が手掛けるオリジナル懐紙の世界をお楽しみください。
懐紙のご相談
美濃和紙の品質で作られた懐紙
美濃和紙は薄くムラがないため柔らかく繊細な風合いで、さらに耐久性も兼ね備えているのが特徴です。
そんな美濃和紙の高い技術を、機械すき和紙として継承した丸重製紙企業組合。
丸重製紙企業組合では、美濃和紙の特徴をいかした高品質の懐紙原紙を製造しております。
特に、透かし模様入りの「透かし懐紙」の原紙に関しては唯一無二の技術を誇り、
世の中にある透かし懐紙のほとんどの原紙を製造しております。
そんな懐紙原紙のトップメーカーである丸重製紙が展開する懐紙ブランド「KAI」の懐紙シリーズは、種類が豊富なだけでなく、しっかりと紙質をお伝えする事でお客様の用途に合わせて懐紙を選んでいただく事ができます。
透かし懐紙ができるまで
懐紙ブランド「KAI」の一番の特徴でもあるものが、
透かし懐紙です。
透かし懐紙を製造する場合は、
シリンダーと呼ばれる紙を抄く金網に
透かしの「型」を付けて紙を抄きます。
この透かしの「型」の作り方は、
懐紙作家の二人が考案した方法で、
丸重製紙企業組合の独自技法となっております。
この透かしの「型」の特殊技法により、
透かし懐紙を小ロットで製造する事が可能となりまました。
機械で製造される懐紙原紙の作り方も、
基本的な原理は伝統的な手すき和紙と同じです。
まずはシリンダーと呼ばれるドラム型の金網を使って、
水の中に分散している原料を抄き上げます。
透かしの「型」を付けたシリンダーで抄くと、
その型の部分だけ紙が薄く抄かれ、
それが透かし模様となって紙の表面に浮かび上がります。
機械抄き和紙の特徴は、ロール状に抄きあがる事。
その為、紙を懐紙サイズに断裁する前に、
ロール状の和紙を平状に戻す必要があります。
特に、透かし模様の入った懐紙原紙は、
同じ位置で紙を合わせながら定寸で平状に戻す必要があります。
この、定寸で平状に戻す技法も、
丸重製紙企業組合の独自技法です。
平状に戻した懐紙原紙は、
断裁機によって懐紙サイズに断裁されていきます。
和紙は非常にデリケート素材のため、
断裁作業では丁寧に取り扱う必要があります。
特に、柔らかい紙質の懐紙原紙の断裁には
細心の注意が必要となります。
こうして、丁寧に仕上げられた懐紙原紙は、
ようやく懐紙となります。
さらに、二つ折り加工・印刷加工・エンボス加工など
必要な加工が加えられた後、
ひとつずつ丁寧にパッケージされた後、
皆様のお手元に届けられます。
懐紙作家の想い
懐紙は決して古くて敷居の高いものではなく、
現代のライフスタイルにも気軽に楽しく使ってもらえる便利なアイテムです。
ぜひ、色んな懐紙に触れて、色んな使い方をしてみて下さい。
その先に、日本人が大切にしてきた文化に自然と回帰する事につながると思います。
懐紙作家 辻晃一／辻将之
懐紙ブランド「KAI」 の取り扱い店舗
懐紙ブランド「KAI」の懐紙の直売店舗は、
丸重製紙企業組合の直営店舗でもある「和紙専門店Washi-nary」。
Washi-naryの2階に、懐紙分ランド「KAI」の専門コーナーがあり、
KAIの商品が全て販売されております。
「和紙専門店Washi-nary」の店内風景と、2階にある懐紙ブランド「KAI」の専門コーナー
和紙専門店Washi-naryへのアクセス
〒501-3728 岐阜県美濃市本住町1912-1 NIPPONIA美濃商家町内
TEL：0575-29-6655
FAX：0575-29-6700
Mail： info@washinary.jp
定休日：月・火（祝日の場合は営業）
営業時間：平日（水-金）13:00-17:00
土日祝 10:00-17:00
（※平日(水-金)の午前中に御用のあるお客様はあらかじめお電話でのご予約をお願いします）
長良川鉄道「美濃市駅」より徒歩13分
東海北陸自動車道「美濃I.C.」より車で10分（約3km）
※駐車場はお近くの観光駐車場をご利用ください。